大分労働局
 
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事業主、労務担当者のみなさまへ
-労働時間の体制を考えるために-

◎このような労働時間の体制はいかがですか?
同じ業種、同じ規模でも労働時間の体制は、事業場によってさまざまです。事業場の実情にあった労働時間の体制を取れれば、限られた労働時間を無駄なく、有効に使うことができます。
 そこで、大分労働局では、各事業場における労働時間の取組例を掲載することとしました。
 御社の労働時間の体制を考える上で参考にしていただければ幸いです。
◎事業場の取組例を教えてください。

 労働時間の体制をどのようにするのがいいのか?
 労働時間の問題点をどのようにして解決すればいいのか?
 同じような悩みを抱えている事業場は、たくさんあります。


貴事業場で取られている労働時間の体制作りの取組例を教えていただけませんか
 労働時間の取組み例をご覧になりたい方は、を、取組み例の提供をしていただける方は、を、クリックしてください。
          

 事業場名は、取組例を参考にしていただく際にイメージしやすさを考慮して公表しているものであり、内容の問い合わせ等に対応するものではありません。取組例掲載事業場への問い合わせは、ご遠慮ください。
 なお、掲載内容については、大分労働局にて事前に詳細を伺っておりますので、質問等ございましたら、大分労働局監督課(097-536-3212)までご連絡ください。
1    労働時間の取組例として、貴事業場の労働時間等の短縮状況又は労働時間についての各種取組例を提供いただける方は、
大分労働局監督課 (097)536-3212
へご連絡ください。

2   ホームページへの掲載内容につきましては、当方の担当者にて内容の詳細を確認させていただいた後、掲載させていただきます。(掲載内容が確定しましたら、貴事業場に事前に確認いただきます。)また、掲載内容は取組例として一定水準以上のものを予定しております。そのため、掲載できない場合がありますので、あらかじめご了承ください。
3  取組例の内容としては、以下のものを予定しています。
(1) 労働時間等設定改善委員会をはじめとする労使協議機関の設置及び運営について
(2) 労働者の抱える多様な事情及び各部署、業務の内容に対応した労働時間の設定
(3) 年次有給休暇取得の促進
(4) 時間外労働時間削減の取り組み(ノー残業デーの導入等)
(5) 労働時間管理の適正化(これまで時間管理を労働者任せにしていたが適正に管理することにより、労働時間短縮につながった例等)
(6) 特に健康保持に配慮する必要があると認められる労働者への配慮
(7) 子の養育、家族の介護を行う労働者への配慮
(8) 妊娠中及び出産後の労働者への配慮
(9) 単身赴任者への配慮
(10) 自発的な職業能力開発を行う労働者への配慮
(11) 地域活動等を行う労働者への配慮
番号 区分 事業名 住所 業種
1 ノー残業デー導入 日照港運株式会社 大分市佐賀関 港湾荷役業
2 ノー残業デー導入 株式会社トキハ 大分市 小売業(百貨店)
3 多職能化によるワークシェアリングの導入 ニッポー物流サービス株式会社 日田市 運送業
会社名 日照港運株式会社(にっしょうこううん)
住 所 大分市大字佐賀関3479番地の1
用務内容 精銅業務を行う日鉱製錬株式会社 佐賀関製錬所の構内にて同製錬所の種々の業務(船舶荷役業務、製錬所内での運搬作業、製造工程における原料管理・環境管理作業)を行う。
労働者数 144名
内 訳 総務課(総務、経理) 8名
環境安全室 2名
荷役輸送課 89名
現業課 40名
※ 内訳については、出向、兼務等あるため労働者数と一致しない。

労働時間 年間所定労働時間を1995時間とし、1年単位の変形労働時間制を採用
事務関係(総務課、環境安全室)
        8:00~17:00(実働8時間)
      年間116日の休日(基本的に土曜、日曜、祝日)
現場   (荷役輸送課、現業課)
7:00~15:00(実働7時間:日勤)
          15:00~23:00(実働7時間)
          23:00~ 7:00(実働7時間)
           年間80日の休日(ローテーション)
荷役輸送課荷役係については、日勤勤務を基本とするが、船舶の入港時刻によっては、時間帯を変える事がある。
現業課は、3交替勤務体制を基本とする。
2 ノー残業デー制度の詳細
(1) 制度の概要
 事務関係の職員10名を対象に、平成17年4月1日より導入。毎週金曜日をノー残業デーとしている。
(2) 導入のきっかけ
 月に1回の総務課懇談会の席で経理係の職員の残業が多いという話になり、ノー残業デーの導入を検討し始めた。
(3) 導入の効果
以前は、残業手当代の予算として、総務係1ヶ月1人25時間、経理係1ヶ月最大35時間を計上していたが、現在は、総務係1ヶ月20時間、経理係1ヶ月最大25時間を計上している。1ヶ月当たり1人5時間から10時間の削減となった。
 また、以前には見られた「だらだら」した感じがなくなり、ノー残業デー以外の日でも、労働者個々が時間を大切して、計画的に仕事を進めるようになった。
 現在は、週1度のノー残業デーをもう1日増やせないか検討している。

3 ノー残業デー導入のプロセスを振り返る
(ノー残業デーマニュアルに沿った検証)
ステップ1 現状把握
ア 残業時間の正確な把握方法の確立
(1)  残業時間を正確に把握していますか。(把握方法)
以前  自己申告制により残業の管理を行っていたが、残業時間数は月に1回まとめて実績報告があるのみで日々の残業時間をタイムリーには把握していなかった。
現在  自己申告制により管理をすることに変りはないが、日々の残業実績(時間)を管理者が管理することとし、残業の必要性について検討できるようにした。

(2) 自己申告制を採用している場合、申告時間と実際の時間が一致していますか。(確認しているか)
以前  平成18年3月まで、経理事務については、日鉱の関連会社で集中管理する体制を取っており、経理職員は、総務課内にはいるものの、業務内容について直接指揮を行っていなかったため、残業の必要性を把握していなかった。
 しかし、申請時間と実際の時間について、検証を行った事はなかったが、特にかけ離れていたとは思えない。
現在  平成18年4月から経理事務を自社で行うようになったため業務内容について把握するようになった。業務内容からどの程度の残業を行わなければならないかわかるため、時間の齟齬はないと思う。
イ 個人、部署別の残業時間の把握
(1) 残業時間が特定の個人、部課に集中していませんか。
以前  特に経理係について恒常的な残業が認められていた。
現在  会計係が他の部署に比べ残業時間が多いことに変わりないが、ノー残業デー導入により残業時間が減ったため、部署間の偏りが徐々に解消されている。
(2) 育児、介護、健康状態等残業が困難な労働者に配慮していますか。
特に対象者がいないため、事例がなく、対処方法を決めていない。
ウ 長時間残業の原因の把握
(1) 残業を前提に仕事が組まれていたり、得意先対応や短納期などが、検討されないまま恒常的に残業が発生していませんか。
以前  総務、経理係については、会社内他部署、関係会社等から17時以降に問い合わせが基本的にないため、外的要因によって残業が発生することはない。しかし、元々仕事量が多く、残業をせざるを得ない状況にあったため、残業をすることが前提で、仕事の計画がくまれていたように思う。しかし、「残業をしてまでやらなければならなかったのか」という残業の必要性については考えていなかった。
現在  ノー残業デーを導入したことにより、金曜日の終業後が有効的に使えるようになり、労働者自身もメリットを実感できている。その結果、仕事を効率的に進めるという意識が個々の労働者に生まれてきている。
(2) 待機など、残業しなくてもいい人が残業していませんか。また、付き合い残業や、残業をしないと仕事をしていないような雰囲気はありませんか。
以前  管理職のサイドとしては、つきあい残業的なものを期待していたわけでもなく、残業代経費にも限りがあることから、必要のない者には、帰ってもらいたいと思っていたが、労働者の側からは、確かに、帰りにくい雰囲気があったのかもしれない。昔は、「もう帰るんな」と私自身言われたことがある。
現在  ノー残業デーを導入することによって、会社として「必要のない者は早く帰る」事を推奨していることになるので、誰に気兼ねする事なく帰れる雰囲気ができている。また、ノー残業デーを導入している総務課以外の部署においても、この雰囲気は波及しているように思う。これは、ノー残業デーの取組みについては、社長自身率先して推奨しているからということが大きな理由になっていると思う。
(3)  仕事量が平準化するよう管理していますか。(「あそこの部署は残業が多い」が当然になっていませんか)
以前  経理内容については、前述のとおり、集中管理する体制を取っており内容管理をすることが困難であり手が付けられない状況にあった。
現在  自社管理をし、仕事の内容が把握できるようになり、業務の割振等の管理がしやすくなった。
(4) 残業が多い人や部署に仕事がさらに集中しないように管理していますか。
以前  仕事の内容を管理していなかったため仕事量の増減の管理ができていなかった。
現在  ノー残業デー導入以後、総務課について新規業務はないが、仮に新規業務が発生したとしても、業務内容の管理が出来ているため的確に対応できると思う。
ステップ2 現状を踏まえた業務の見直し
ア 業務の見直し・簡素化
(1) 業務の分析と残業の必要性の検討
 仕事内容を把握、管理しており、常に処理に必要な時間を考えるようになったので、日々決裁に回ってくる残業の報告書の中に必要ないと思われるような内容があれば残業を行わないように指導している。
(2) 業務の効率化・簡素化の追求
 ノー残業デー導入以後、業務の効率化について、労働者個々が考えるようになったので、徐々に進んでいる。また、10月は会社全体の残業コストの検討を行うようにしており、残業について検証を行う予定である。
(3) 部門を越えた協力体制の構築
 ノー残業デーを導入した総務課の各係はそれぞれ、2名しか担当がおらず、また、業務内容の専門性から考えて協力体制を作るのは難しいと考えている。そのため、下記業務内容の簡素化等行って業務量の削減を行った。
日鉱の関連会社全体で、各種様式の統一化し、紙を電子媒体に変えた。
現場の各種材料から事務用品等物品の購入に関し、以前は、総務課を通して発注を行っていたが、購入自体を関連会社に委託した。関連会社は、他社の物品購入も請負っており、まとめ買いする関係上、委託手数料を考えたとしても、物品単価が下がることのメリットの方が大きく、業務の簡素化と経費削減が同時に実現できた。また、実績は電子データでもらうため集計の必要がない。
(4) 多能化人材の育成や情報の共有化
 労働時間の削減のニーズがある以前から、労働者の能力向上、多能化等は、検討していたが、なかなか実現できていない。現状はそれぞれの部署ごとに労働時間の問題を具体的に考えているため、次の段階では、検討の場にあげようと考えている。
イ 職場風土の改善
(1) 残業を容易に認める意識の改革や、残業削減の観点を考慮した人事考課の実施等がありますか。
以前  残業をするかしないかによって、人事に影響していたとは考えられないが、確かに、上司が残っている場合は帰りにくい雰囲気があったことは事実であるため、それだけをみても、労働者の心情としては、人事的影響を感じていたと思う。
現在  社長自らが労働時間削減、ノー残業デーの導入を推奨しているため、管理職を中心に、残業削減を行うことが人事的評価につながると考えていると思う。
ウ 労使双方の努力
(1) 管理職の努力
定時退社の働きかけ。
残業の必要性のチェック。
(2) 労働者の努力
特に思いつかないが、個々人にて、効率的な仕事の進め方を常に考えた仕事をしていると思う。
ステップ3 設定、周知
ア 設定
(1) 回数、日、曜日の設定
回数については、まずは週に1日ということではじめた。
曜日については、水曜日と金曜日の案があったが、当社の事務は、土曜、日曜日が休日ということもあって、労働者の希望を重視し金曜日とした。結果、週の計画を立てやすく、週末に向けて仕事をするという雰囲気ができた。
(2) 実施部署の検討(できる、できないの理由)
元々経理係の残業を削減するための方法として、ノー残業デーを導入したため、他の部署での導入等の議論は行っていない。
イ 周知
(1) 定着のための工夫
ノー残業デー導入当初は、翌日の土曜日に休日出勤をさせてでも、ノー残業デーの金曜日には残業をさせなかった。そのことで、会社としてのノー残業デー導入の意気込みを示すことができ、結果として、労働者も本気で取り組んでいったのだと思う。
毎金曜ごとにその日の予定表の中にノー残業デーを盛り込んだ。
(2) 管理者の意識改革
ただ単に労働時間の問題だけではなくコスト削減という面からも指導をした。
会社を上げて労働時間削減を行うことを社長自ら推奨することで管理者の意識を変えていった。
(3) 労働者の意識改革
ノー残業デー導入の結果として、業務の効率化、労働時間の削減が図られており、労働者自身達成感を感じることにより、意識の変化が起こってきた。
金曜日の終業後のプライベートの予定を入れられるようになった。これにより土曜、日曜の2連休の価値が高まり実質的なメリットを実感できた事により意識が変わった。
ステップ4 実施・検証
ア 実施検証の具体的方法、時期
個々の業務についての残業の必要性等についてチェックをしている。定着と削減の実績があがっているため、もう一日ノー残業デーの導入を検討している。
4 会社担当者の総合的感想
 会社が労働時間や残業をどのように考えているかということをきちんと示し、一緒に取り組むことにより、働く者一人ひとりの意識がよい方向に変わってきました。突発的な仕事も当然発生するため、残業に枠をはめることはできませんが、結果として、それぞれの担当業務がより効率的に行えるようになってきたという面では大変よい効果を収めていると思います。
 そして、今では、たまには、映画「釣りバカ日誌」の主人公のようにのんびりするのも、メリハリを付けるという意味では「あり」なのかな。と思えるようにまでになりました。
 会社全体から見たら1課の10人足らずでの実施ですが、実績が上げやすく、逆に上がったからこそ、労働者の意識の変化を生み、よい調子で運用できているのかと思います。
 当社では、現業部門に大多数の労働者が従事していますが、何らかの形で現業部門にも労働時間短縮が実行できるようになればよいと考えています。
会社名 株式会社 トキハ

住 所 大分市府内町2丁目1番4号

用務内容 小売業(百貨店)

労働者数 1837名(平成18年11月時点:以下労働者数についても同じ)

内訳  
本店        1172名

別府店        279名

わさだタウン    386名

2 ノー残業デー導入事業場(以下導入事業場:本店の内容を記載)
事業場名 株式会社 トキハ 本店
住  所 大分市府内町2丁目1番4号
用務内容 小売業(百貨店)
労働者数 1172名
ノー残業デー適用対象者
販売、事務を行う正社員、契約社員
約800名

労働時間 (販売、事務それぞれ、早出、遅出がある)
早出  9:30~18:00(実働7時間20分)
遅出 10:40~19:10(実働7時間20分)
昼休み 昼45分、3時頃に25分(合計1時間10分)
休日 正社員月8日、契約社員月9日(ローテーション)
※契約社員とは、正社員と勤務時間等同様であるが、契約期間の定めがある。
3 ノー残業デー制度の詳細
(1) 制度の概要
平成16年3月頃より導入。毎週金曜日をノー残業デーとしている。
(2) 導入のきっかけ
当社には労働時間の適正化のために労使の協議機関である「時間管理委員会」があるが、時間外労働、時間外手当の適正化の検討をしている過程で会社側からの提案により導入が決まった。
(3) 導入の効果
残業に対する会社側の考えを示すことができ、労働者に「なるべく残業をしないように」という意識が広がっていると思う。
4 ノー残業デー導入のプロセスを振り返る
(ノー残業デーマニュアルに沿った検証)
ステップ1 現状把握
ア 残業時間の正確な把握方法の確立
(1) 残業時間を正確に把握していますか。(把握方法)
以前  タイムカード及び自己申告制により残業の管理を行っている。残業手当については、自己申告に基づく申請を基本としている。
現在  管理体制は変わらない。
(2) 自己申告制を採用している場合、申告時間と実際の時間が一致していますか。(確認しているか)
以前  タイムカードと自己申告制の内容のズレ(エラー率)を人事にて月に一度チェックしている。以前は、店舗の最終出口にタイムカードを設置しており、店舗が大きいので、終業とタイムカードの打刻時間のズレがあった。
現在  エラー率のチェック等の体制は変わらないが、より正確を期すためタイムカードの機械を部門ごとに設置した。
イ 個人、部署別の残業時間の把握
(1) 残業時間が特定の個人、部課に集中していませんか。
以前  食品部門については、恒常的に残業がある。また、お中元、お歳暮、入学等時期によって残業が集中する。
現在  以前と食品部門に残業があることに変わりはないが、個人に集中しないようにマネジメントを強化した。
(2) 育児、介護、健康状態等残業が困難な労働者に配慮していますか。
就業規則に、
・申し出により残業免除(時間外協定に明記)
・育児、介護短時間勤務(現在育児にて、4名取得)
等残業が多くならないように、各部門で配慮している。
ウ 長時間残業の原因の把握
(1) 残業を前提に仕事が組まれていたり、得意先対応や短納期などが、検討されないまま恒常的に残業が発生していませんか。
以前  閉店後、セクションごとに売り上げ計算を行い、出納係に報告を行う。報告に基づき出納係は店全体の集計等行うが、閉店(19:00)から終業(19:10)まで時間がないため当然その時間では処理ができず、担当は、残業ということになる。変形制等の活用による対応を考えたが、通常時間帯の業務との調整がつかず、集計作業は毎日2人にて交代で行い、一人の者に残業が集中しないようにしている。
現在  以前と変わらず。
(2) 待機など、残業しなくてもいい人が残業していませんか。また、付き合い残業や、残業をしないと仕事をしていないような雰囲気はありませんか。
以前  管理職の中には「おまえ、もう帰るんか。」というようなことを言うような者もいたと言うことを聞いた事がある。
現在  付き合い残業的なものは、少しずつ減ってきていると思う。
 以前のような管理職の発言は許されず、管理職を含め、業務体制のムリ、ムダ、ムラを排除することを指導している。
(3) 仕事量が平準化するよう管理していますか。(「あそこの部署は残業が多い」が当然になっていませんか)
以前  お中元、お歳暮、入学等特別の時期には、特定部署の業務量が増大するため応援態勢を組む。専門の知識等を必要とする部署でもあるため、応援は、レジ、包装、お客様の誘導等限られた職務を担当する。
現在  以前と同じ。
(4) 残業が多い人や部署に仕事がさらに集中しないように管理していますか。
以前  部署ごとの対応であったため不明。
現在  時間管理委員会による検討及び人事にて残業時間が多い者のチェックを行うため、著しく偏っていた状態にならにならないようにしている。
ステップ2 現状を踏まえた業務の見直し
ア 業務の見直し・簡素化
(1)業務の分析と残業の必要性の検討
業務内容については、部署ごとの管理であるため必要性等の管理は、各部署で行うことになるが、時間管理委員会でも別個に管理を行うため議題に上がれば検討を行う。
(2) 業務の効率化・簡素化の追求
時間管理委員会にて労働時間短縮について検討を行う。
(3) 部門を越えた協力体制の構築
 業務の平準化のところで説明したとおり、特別な時期には応援体制をとっている。
(4) 多能化人材の育成や情報の共有化
 労働者の能力向上、多能化等のため研修、教育等行っているが、労働時間削減の手段には結びついていない。
イ 職場風土の改善
(1) 残業を容易に認める意識の改革や、残業削減の観点を考慮した人事考課の実施等がありますか。
以前  どこの会社でも上司より先に帰りにくいということはあると思う。当然、管理職や労働者の間でも、みんなが残業している中で、自分だけ帰るということについて、悪いことだという意識はあっただろうから、管理者の考え方によっては、人事に影響を与えたことはあったかもしれない。
現在  残業削減の目標を立てて部門ごとに管理を行わせているため、残業を容易に認める意識等は、改善されていると思うし、「残業をしないほうがいいんだ」という意識はみんなに広がっていると思う。
ウ 労使双方の努力
(1) 管理職の努力
定時退社の働きかけ。
残業の必要性について、人事、時間管理委員会でのチェック。
(2) 労働者の努力
特に思いつかないが、以前より残業削減について、意識改革がされていると思う。
ステップ3 設定、周知
ア 設定
(1) 回数、日、曜日の設定
金曜日をノー残業デーにしたのは、時間設定委員会において会社側からの提案に基づいている。その理由は、週末の土曜日の前日であり一般企業、官公庁、学校等休みである場合が多いため、家族サービス等に役立つものと考えた結果である。
(2) 実施部署の検討(できる、できないの理由)
部署ごとに実施日を設定するという意見があったが、調整するのが難しいため全体で統一した実施日を設定した。
イ 周知
(1) 定着のための工夫
ノー残業デー実施日の始業時及び前日(木曜日)の終業時前に店内放送により職員に周知している。
通常の日の残業申請については、各部門長の決裁を受けることになっているが、ノー残業デーについては、特別に本店店長の決裁が必要になっている。
(2) 管理者の意識改革
管理職研修等の中で説明をしている。
(3) 労働者の意識改革
店内放送で周知することにより意識改革を行っている。
総務からの文書により労働時間削減等を呼びかけている。
ステップ4 実施・検証
ア 実施検証の具体的方法、時期
毎月人事により、残業時間のチェックを行う。月40時間を超えた者について、本人と直上長にその理由等を書かせ、部門長、人事の決裁を受けるとともに、産業医による健康診断を実施している。
時間管理委員会による検討を行う。
5 会社担当者の総合的感想
 従業員が多いこともあり、まだまだ残業に対する意識のずれが管理者の中にも見受けられる。時間管理委員会の場を活用してノー残業デーの定着を一層図っていきたい。

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会社名 ニッポー物流サービス株式会社 (本社)
住 所 日田市南友田910
事業内容 運輸、倉庫、通関、イベント

労働者数 本社(管理統括部)30名:全国の事業所の管理を行い、経理課、人事総務課、安全品質保証課、経営企画課、新規事業企画課で構成されている。(企業全体としては、約830名:関東、中部、関西、東九州、西九州の5つの支社と茨城営業所を北限とする30を超える営業所を持つ。また、中国の上海、大連にも進出している。)

労働時間 1年単位の変形労働時間制を採用

8:30~17:30(実働7時間55分:休憩時間1時間5分)
年間93日の休日(基本的に日曜、祝日、隔週土曜日(土曜日は半分ずつ出勤する))

2 多職能化によるワークシェアリングの詳細
(1) 制度の概要
 本社労働者全員約30名を対象に、各担当が行っている業務で平準化できるものについて、業務処理マニュアルを作成した。また、これまで担当者一人で行っていた業務を3人程度のチーム単位で行うようにワークシェアリングした。
 賃金支払業務を例に説明すると、以下のとおりとなる。
 賃金支払業務の内容は、

ア  各労働者の賃金額等を、全国の支社から送られてくるデータを元に確定する基本的処理
イ  上記アの内容のチェック
ウ  振込み業務に係る確認

というふうに大別される。
これら各業務についてマニュアルに沿って、3名の担当者にて分担して処理を行う。例えば
アについては、Aさん、イについては、Bさん、ウについては、Cさんが行う。
又は、
アについては、Aさん、イについては、さらに内容を分けBさんCさん、
ウについては、Cさんが行う
というふうに担当者3名の他の仕事量とも調整しながら、処理分担をその都度変える。現在はまだ、従来の主担当が業務を行う量が多いが、近い将来主担当以外の2名にもアイウの各業務全体を一人でも行うこともできるようにしたいと考えている。
 賃金支払業務以外に人事関係業務にて、本制度を適用してマニュアルを作成した業務は、月単位に発生する、入退社労働者(臨時労働者を含む)の関係処理、年単位に発生する、社会保険算定基礎手続(7月)、税金還付に係る年末調整(11、12月)、賞与の支払い業務(6月、12月)等がある。
(2) 導入のきっかけ
 平成18年4月1日以降、労働時間等設定改善法の施行にあわせて実施した。
 元々、少人数の本社機能で、企業全体の経理、人事、総務等の管理を行っているため、常に効率よく仕事を行うことを考えていた。そのため、残業は元々少ないが、賃金支払の準備等特定の時期のみ残業が発生するという状況があったため、何とか各労働者の業務分担と労働時間を平準化できないかという考えで始めた。
(3) 導入の効果
マニュアル化とワークシェアリングを併用することにより結果として、上記の例で言えば、賃金支払業務を一人で行っていた労働者のその時期の残業時間がほぼ無くなった。
  他の二人の労働時間が増え残業時間が発生したわけではないので、この二人の余力を上手く使って処理を行うことができたと考えている。その他、以下のような効果、メリットが生まれた。 

ア    マニュアルを作成して担当者以外の者でも処理ができること、担当者が退社した場合に備えることは大切なことだと思うが、実際の業務を行う上ではマニュアルだけではわからず、実処理の経験によってしか補えないことはたくさんある。
 そのため、チーム単位を作り本来担当でなかった者に実処理を行わせることは、実行力を伴ったスキルアップにつながった。
イ    また、同じ業務を行える者が数人いるということは、将来担当者が退社した場合や育児、介護、病気による休業の場合に対応ができ、その事は、管理者としても将来発生するであろう前記の事由に備えることができ、危険負担の分散を行っているという意味で大切なことだと考えている。
ウ    担当者としても、これまで一人で行うということで、担当レベルの相談ができない等、一人で抱えなければならないことが少なからずあったようで、ワークシェアリングすることで相当にストレスが緩和された。また、休暇等を取りやすくなった。
(4) 問題点等
ア    賃金支払業務を含め、人事、総務関係の内容は、情報管理の意味で、会社内であっても公にできなかったり、各労働者のプライバシーに抵触したりと、単に担当者を増やせばよいというわけではないので、ワークシェアリングする業務ごとに情報管理の面の検討も行った。
イ    担当が多くなることにより責任の所在をはっきりさせるために、項目ごとに処理した担当者の印鑑を押すようにしている。
ウ    マニュアルの作成は、一度作れば完成するというものではなく、元々人間が行っているものだから、ニュアンスの違い等により多少の差が出てくる。そのため、ミス等を行った都度、マニュアルの間の隙間を埋める作業を繰り返している。

3 会社担当者の総合的感想
 元々会社の中に、いろいろな分野での改善を奨励し、また、それを受入れる体制があったからこそこのような制度の導入が進んでいると思います。
 このように柔らかな頭(財産)を活用し、今後とも改善をして行きます。
 また、このような体制があれば、今後会社の規模が拡大したり管理システム等が変わるといった大きな変化があったとしても、より良い方向へ改善していけると考えています。
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